多焦点眼内レンズを用いた白内障手術-老眼治療について
一般的に行われている白内障手術では、見えるピントの位置が 1箇所に合う単焦点眼内レンズを挿入します。その場合には、ピントの合わない距離を見るときは眼鏡が必要となります。眼鏡をかけることに問題ない場合は、単焦点眼内レンズで十分満足頂けます。
しかしながら、できれば眼鏡なしで生活できるようになりたいと思うのは当然です。その要望に応えられるように 2箇所、あるいは3箇所でピントの合う 多焦点眼内レンズという選択肢ができました 。多焦点と聞けば、どこでも見えそうですが、実際は遠方と近方の 2箇所、あるいは遠方と近方、中間の3箇所にピントが合います。老眼の起こっていない目は、オートフォーカスでほぼ全ての距離にピントが合うので、それに比べると多焦点眼内レンズは若い頃のような目に完全に戻るわけではありません。眼鏡使用頻度を少なくし、眼鏡への依存度を低くするものと理解してください。また、多焦点眼内レンズは誰にでも有用というわけではなく、単焦点眼内レンズの方が、多焦点眼内レンズよりメリットが多い場合があったり、目の状態により多焦点眼内レンズは適応にならない場合もあります。必要な検査を行い、多焦点眼内レンズがあっているかどうか、わかりやすく説明いたします。
当院は「多焦点眼内レンズを用いた白内障手術」において、厚生労働省認定の先進医療実施施設です。先進医療とは一般の保険診療よりも高度な先進技術を駆使した医療です。厚生労働大臣が医療技術ごとに定めた施設基準を満たす医療機関だけが行うことができます。ただ、3焦点の眼内レンズ「ファインビジョン」については、先進医療の対象とはならず、完全自費治療となります。
最後に、多焦点眼内レンズを用いた白内障手術の手術手技や術後生活などは単焦点眼内レンズを用いた保険診療の白内障手術と大きく変わりません。よって、日帰り白内障手術の説明ページもご覧ください。
当院は「多焦点眼内レンズを用いた白内障手術」において、厚生労働省認定の先進医療実施施設です。先進医療とは一般の保険診療よりも高度な先進技術を駆使した医療です。厚生労働大臣が医療技術ごとに定めた施設基準を満たす医療機関だけが行うことができます。
多焦点眼内レンズご留意点
- 遠近もしくは遠中両用レンズである
- 眼鏡なしで生活できる可能性が高い
- 遠近両用レンズでは1mくらいの距離が、遠中両用レンズでは手元が見えにくいと感じることがある
- 適応にならない場合もある
- 自費治療である
単焦点眼内レンズと多焦点眼内レンズの違い
単焦点眼内レンズ

保険診療で行う通常の白内障手術で挿入する単焦点眼内レンズは、見えるピントの位置が1か所にしか合いません。そのため、遠くにピントを合わせれば、近く用の老眼鏡が必要となり、近くにピントを合わせれば、遠く用の眼鏡が必要となります。要は生活スタイルに合わせてピントの位置を決め、ピントが合わない距離をしっかり見るためには眼鏡が必要となります。
眼鏡をかけることに問題のない場合は、単焦点眼内レンズで十分満足いただけます。
最後に多焦点眼内レンズによる白内障手術費用は自費となります。詳細は来院してお尋ねください。
多焦点眼内レンズ

できれば眼鏡をかけずに生活できるようになりたいと思うのは当然です。その要望に応えられるように2か所にピントが合う多焦点眼内レンズという選択肢ができました。
多焦点と聞けば、どこでも見えそうですが、実際は遠くと近くの2箇所にピントが合うようになります。要は、若い頃のようにすべての距離にはっきりとピントを合わせられるわけではありません。しかしながら、眼鏡に依存する頻度をかなり減らすことができ、眼鏡のかけはずしの煩わしさを解消することが可能です。
多焦点眼内レンズはレンズの特性上、暗いところで光をまぶしく感じたり(グレア現象)、光の周りに輪っかが見えたり(ハロー現象)することがあります。しかしながら、ほとんど気にならなくなる方が多いようです。また、誰にでも有用というわけではなく、目の状態により多焦点眼内レンズが適応とならない場合があります。必要な検査を行い、多焦点眼内レンズが合っているかどうか、わかりやすく説明いたします。
眼内レンズの種類
単焦点眼内レンズ | 2焦点眼内レンズ | 3焦点眼内レンズ | |
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一般的な白内障手術でのレンズ | お金を出しても良いものを入れたい方におすすめ | お金を出しても良いものを入れたい方におすすめ | |
レンズイメージ | ![]() |
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特徴 | ●長年保険診療で挿入されてきたレンズ ●保険診療で行えるため多くの方が選択 |
●民間の生命保険の「先進医療特約」対象 ●手術当日は自費治療、術後は保険診療(当院が厚生労働省認定の先進医療実施施設のため |
●眼科医療の最先端であるヨーロッパで広く使用 ●日本未承認の多焦点眼内レンズのため、手術当日及び術後も自費治療 |
ピントの合う位置 | 1か所 | 2か所(遠・近もしくは遠・中) | 3か所(遠・中・近) |
メガネ使用頻度 | 多い | 少ない | 少ない |
手術代金(片眼の場合) | 0~4万5千円程度 (健康保険の自己負担割合により変動) |
40万円 | 乱視なしの場合 43万円 乱視ありの場合 48万円 |
単焦点眼内レンズ | |
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一般的な白内障手術でのレンズ | |
レンズイメージ | ![]() |
特 徴 | ●長年保険診療で挿入されてきたレンズ ●保険診療で行えるため多くの方が選択 |
ピントの合う位置 | 1か所 |
メガネ使用頻度 | 多い |
手術代金 (片眼の場合) |
0~4万5千円程度 (健康保険の自己負担割合により変動) |
2焦点眼内レンズ | |
---|---|
お金を出しても良いものを入れたい方におすすめ | |
レンズメージ | ![]() |
特 徴 | ●民間の生命保険の「先進医療特約」対象 ●手術当日は自費治療、術後は保険診療(当院が厚生労働省認定の先進医療実施施設のため |
ピントの合う位置 | 2か所(遠・近もしくは遠・中) |
メガネ使用頻度 | 少ない |
手術代金 (片眼の場合) |
40万円 |
3焦点眼内レンズ | |
---|---|
お金を出しても良いものを入れたい方におすすめ | |
レンズイメージ | ![]() |
特 徴 | ●眼科医療の最先端であるヨーロッパで広く使用 ●日本未承認の多焦点眼内レンズのため、手術当日及び術後も自費治療 |
ピントの合う位置 | 3か所(遠・中・近) |
メガネ使用頻度 | 少ない |
手術代金 (片眼の場合) |
乱視なしの場合 43万円 乱視ありの場合 48万円 |
※3焦点眼内レンズの場合、納期に約3週間かかります。
予定された手術日に手術ができないことがありますので、ご希望の方はお早めにお伝えください。
多焦点眼内レンズ手術費用
多焦点眼内レンズを用いた白内障手術は保険診療でないため、全額自費となります。
しかし、先進医療実施施設の場合には
1.手術前後の検査、診察、お薬代は保険適応となります。
2.生命保険の先進医療特約が使えます。
3.確定申告時に医療費控除が受けられます。
料金は手術・レンズ代が自費治療となり、当院では
片目:40万円 両目:80万円 (非課税)
先進医療の分については非課税のため消費税はかかりません。
3焦点レンズであるファインビジョンの場合
料金は手術料金、眼内レンズ代金、手術中に要した薬剤料、手術後1ヶ月の診察代、薬代などを含めて、
片目: 乱視なしの場合43万円 乱視ありの場合48万円 (税別)
※3焦点眼内レンズの場合、納期に約3週間かかります。予定された手術日に手術ができないことがありますので、ご希望の方はお早めにお伝えください。、納期に約3週間かかります。予定された手術日に手術ができないことがありますので、ご希望の方はお早めにお伝えください。
お支払い方法
- 窓口支払い 窓口にて現金でお支払い
※カード決済はできません。 - 銀行振込 指定の口座にお振込
<医療費控除について>
上記手術費用は医療費控除の対象になる可能性があります。確定申告には領収書が必要となりますので、大切に保管してください。